AI

最近AIを使ったテストや教材が出てきています。実際、自分の会社でもAIを使った英語のテストを作っています。ここに学会で学んだこと、AIテスト作成を通して学んだことなどを呟きたいと思います。

まずはAIを使った教材。英語を教えている先生方の中には、いつかAIに自分の仕事がとられてしまうのではないかと気にしている方もいると思います。でも心配は入りません!中国の大手会社がAIを駆使し、生徒のレベルに合った学びができるプログラムを作りました。そして、人が全く介入しない形で生徒に学習をさせました。結果は!人が介入しないと、生徒はやる気をなくし、学習にならないということでした。学びというのは、内容を伝えるという知識の伝達のみではないということです。一緒に学び合う仲間がいたり、モチベーションをキープするための先生のサポートや取り組みなどが必要ということです。つまり、AIを先生が上手く利用して生徒の成長をサポートするというのが一番良いのではないかと思います。

では、AIを使ったテスト。AIは人の採点よりも正確であると謳っている会社がありますが、AIの現在のテクノロジーは人による採点を上回ることはできません。TOEICやTOEFLを作っているETSは、2000年の初めの頃からAI採点の研究をしていますが、人による採点をAI採点へは切り替えてはいません。研究発表などでも、AI採点がスピーキングやライティングのアイデアのつながりやオリジナリティーなど、意味を伝えると言ったところでまだまだ問題を抱えていると言っています。言語を使いこなすということは、とっても複雑で、AIではまだ太刀打ち出来ない領域です。ただ、AIテストが全く不必要とは言いません。使い方によってはとても役に立つと思います。例えば、英語を学習している過程で、自分の能力がどのくらいかある程度知りたい、ある英語会話スクールでコースを選択するためのレベルチェックなど、リスクが少ない状況であれば、とても利用価値があると思います。ただ、大学入学テストなど結果が人生を左右するような状況などにおいては、もう少し技術が進んでからの方が良いのではと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です